Un Camino de Santiago
2012.08.09 | baroque | renaissance |
Un Camino de Santiago
Arianna Savall, Ensemble La Fenice
(Ricercar: RIC 312)
たとえば明日から避暑地で過ごすとしたら、何を聴いて出かけようか。
旅の音楽を聴きたい。古い音楽を聴き続けていると、旅という言葉から連想するのは巡礼であり、旅の音楽とは巡礼の音楽ということになる。サンチャゴ巡礼の道に散りばめられた中世の音楽の豊かさには圧倒されるけど、避暑地に向かう自分にフィットする音楽だろうかという疑問を打ち消すことができない。
夏に聴こうと思ってしばらくとって置いたこのアルバムには、そんな不埒な自分を許してくれる寛容な音楽が収められている。サンチャゴの巡礼をテーマにしながら時代は下って16、17世紀。こちらの気持ちを慮ったかのようなマイルドな音楽の数々が耳に心地よい。アリアンナの声はモンセラートに似ているけど、透明感があって好み。
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