James Macmillan: Miserere

2012.01.31 | classic+ |

Miserere

James Macmillan: Miserere
The Sixteen
(Coro: COR16096)

ザ･シックスティーンのマクミラン。この間のカペラ・ノヴァの演奏とはすこし趣きが違って、ローカルの味わいのある節回しが微妙にスタイリッシュになった分だけスコッチが薄くなった。ということで、和声が大胆な「イギリスの」合唱音楽として受けとめよう。

カペラ･ノヴァのマクミランの第1作をなぞるような選曲。ストラスクライド・モテット集とテネブレ・レスポンソリウムの組み合わせにデジャヴ感がなかったわけでもないけど、冒頭のミゼレーレから彼らの音圧にガツンとやられてしまって、そんなことを考えている場合ではなくなってしまった。甘さをなかなか出さないドライでヒンヤリしたハーモニーの連続は、やはりマクミランなのだが。寒い夜に聴き通したら体の芯まですっかり凍えた。慈悲深いイエスの姿も霞んで見えない。

Miserere
The Strathclyde Motets
O bone Jesu
Tenebrae Responsories

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