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Im Herbst – Choral Works by Brahms & Schubert

Im Herbst – Choral Works by Brahms & Schubert
Det Norske Solistkor
(BIS: BIS-SACD-1869)

「ドイツ･ロマン派の合唱作品による、シンプルだけど多彩なプログラム」を作るという課題に対する模範解答を見ているような、ブラームスとシューベルトの作品集だ。こんな回答がサラリとできたらカッコイイだろうと思う。

いくらシンプルでも、作曲家1人では展開の楽しみがない。だから2人。決して短くはないロマン派の時代を代表する作曲家となると、その数は限られてくる。もちろんブラームスとシューベルトは5本の指に入る存在。

「シンプルだけど多彩」とは、簡素でもバラエティに富んでいるということだ。ヨコのものをたてに、たてのものをヨコにして弄んでいると、いろいろな可能性が頭に浮かんでくる。宗教曲と世俗曲、男声合唱と女声合唱と混声合唱、ピアノ伴奏とオルガン伴奏と弦楽伴奏。

序盤は、ブラームスのピアノ伴奏つき混声合唱による「ジプシーの歌」と、無伴奏混声合唱による「5つの歌」、中盤はシューベルトでピアノ伴奏つき女声合唱による「詩篇第23番」と弦楽伴奏つき男声合唱による「水上の霊の歌」、そして終盤はブラームスに戻って無伴奏混声合唱による「2つのモテット」の1曲目と、オルガン伴奏つき混声合唱による「宗教的な歌」。なんという多彩さ！書いてるだけで混乱する。それにしても、これだけのバラエティを備えながら、しっかり名曲集の体裁にもなっているのがまた凄い。

演奏しているのはノルウェー･ソロイスト合唱団。普段は現代作品を演奏するハイレベルな合唱団だ。ドイツ・ロマン派のイメージからはかなり遠い。でも、北の大地の粗削りとも思わせる声が、ハンブルクの人ブラームスの音楽にいくつもの陰影を与え、深める。

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Det Norske Solistkor
(Simax)

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