Thomas Tallis & William Byrd – Cantiones Sacrae 1575

2011.11.03 | renaissance |

Cantiones Sacrae 1575

Thomas Tallis & William Byrd – Cantiones Sacrae 1575
Alamire
(OBSIDIAN: CD706)

タリスもバードも録音が充実している音楽家であることは間違いがない。タリスはシャペル・デュ・ロワが全集を出してるし、バードだってラテン語作品ならカーディナルス･ミュージックが全集を出している。他にも数多くのイギリスのグループがこれでもかと録音している。少人数のグループも大人数の合唱団も、コレッジ系も大聖堂・寺院系もみな録音しまくっている。それがタリスで、それがバードだ。

その割には、教科書的な知識として頻出する「タリスとバードの作品で編纂された1575年出版のカンツィオーネ・サクレ」がそのままのかたちで現れることは今までなかった。もちろん、既存のいくつかの録音を並べれば同じものができるだろうけど、そういうことではないのだ。

アラミレは、イギリスのグループの中ではかなりパート・バランスがよく、全体の見通しがよいから聴いていてすっきりする。ソプラノ中心に考えていくのもひとつの方法だと思うけど、この明晰さがもたらす心地よさはちょっと他のものとは代えがたい。

Complete Works

Tallis: The Complete Works
Chapelle du Roi
(Brilliant)

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