Anthems by Orlando Gibbons
Anthems by Orlando Gibbons
The Choir of Winchester Cathedral, David Hill (dir.)
(helios: CDH55228)
少年が参加する合唱は苦手だけどイギリスのポリフォニーは聴こうと思っているということは、これまでにも何度か書いてきた話。最近ヘリオス（ハイペイオンの廉価再発部門）から大聖堂／コレッジ系の録音が続けてリリースされつつあるみたいで気になっていた。ウィンチェスター大聖堂聖歌隊のギボンズは2000年のリリース。ハイペリオンにしては廉価化のペースが速いような。
冒頭のホザンナの出だしから好感度高し。テノールが端正に口火を開き、少年たちも果敢にこれに続く。少年たちは全体的に安定し、メリハリが利いている。パートの聴かせどころでは甘く、アンサンブルではスッキリ甘さ控えめ。これなら何度でもおかわり可能だ。それに、実際はそうじゃないだろうけど、各隊員の歌い放すような歌いぶりが、開放的で心地よい。
ヴァース･アンセムで登場するソリストはロビン･ブレイズとステファン・ヴァーコー。ロビンが歌うと聖歌隊もピシッとムチが入ったみたいにまた一段とひき締まる。彼がルネサンス方面まで出張る例は珍しいかも。と言うより、ギボンズあたりではルネサンスの香りがかなり希薄なのだな。いくらイギリスにはイギリスの時が流れているといっても、没年1625年だし。
というわけで、これからもヘリオスの少年ものを拾っていくことに。トムキンズやフィリップス、スペインは既にオーダー済み。パレストリーナやビクトリアのような主力商品は廉価化しなさそうな気もするけど、廉価化するならつきあいますか。
tag: The Choir of Winchester Cathedral
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