Ich habe genug BWV82 | La Petite Bande (1993)

2011.02.06 | baroque |

Bach;Cantatas 82,49,58

J.S.Bach: Cantatas BWV82, 49, 58
La Petite Bande
(Accent: ACC 9395 D)

マリアの潔めの祝日が終わるとしばらくの間はバッハのカンタータで対応するものがないらしいので、この祝日のためのカンタータをもうすこし聴く。というか、第82番のカンタータを聴く。

第82番「わたしはもう十分だ」は同じ祝日ということで第125番と題材が共通。バスがアリアとレツィタティーフを交互に歌い分けて全部で5曲。「満ち足りて死を迎える」心境をすこしずつ角度を変えて書かれたテクストを語り継ぐ。場面があちこち転換するような動きはなく、バス+オーボエ+弦+通奏低音の編成の使い方も規則的かつシンメトリック。構造も音楽もシンプルで美しい。

初めて聴いたのはディースカウとリヒターの演奏だったかもしれないけど、メルテンスとクイケンの演奏を聴いてこの曲をいいと思った。今聴いても、小さくてシンプルなところがクイケンに合っている。最近彼がOVPPを採用しているのは、流行に乗ったわけでも不景気のせいでもなく、必然に行き着いたんだろうと思える。

メルテンスはコープマンの全集でも歌ってるけど、あちらの演奏が構えた感じなのに対して、こちらの演奏はすっと耳に入り込む。ポンセールとの絡みもいい。

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