Herr, wie du willt, so schick’s mit mir BWV73
2011.01.23 | baroque |
J.S.Bach: Cantatas for the Complete Liturgical Year Vol.8
La Petite Bande
(Accent: ACC 25308)
幸いこれまで大病を患ったことがなく入院したこともないのだが、去年は気になる兆候が出てきた。タイミングからすると仕事ですこし無理をしたせいかもしれないとも思ったが、よくわからない。わかったことは、そういうことがあると心境は変わるということだ。
公現後第3主日のためのカンタータ、第73番「主よ、あなたの御心のままに、私にもたらしてください」のベースになっている福音書の章節では、らい病を患う者がイエスに癒され、やはり患っている百人隊長の僕も癒される。カンタータはこうした「事例」を受けて御心への全面的な信頼が歌われる。コラールとレツィタティーフの応唱で進行する第1曲は、コラールの冒頭のモティーフが繰り返し使用されて締まった構成。第4曲では患う者の心情が拡大して表現され、生だけでなく死も御心のままに、と語る。
ソリストが立派なBCJの演奏がいいと思いつつもラ・プティット・バンドで聴いてみたくなった。パート1人の演奏ではコラールとレツィタティーフを対比させるのが難しく、平板に聞こえてしまうのだが、パーソナルな雰囲気の中で向き合える演奏だと思う。
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