Allegri: Miserere / Palestrina: Missa Papae Marcelli
Allegri: Miserere / Palestrina: Missa Papae Marcelli
The Tallis Scholars
(Gimell: CDGIM041)
タリスコのパレストリーナの教皇マルチェルスのミサとアレグリのミゼレーレ。再発ばかりで最近めっきり存在感が薄くなった彼らの純然たる新譜だ。この新譜、すごく紛らわしい。メインの2曲はプログラムはデビュー盤と同じだし、ジャケはモラーレスと同じシスティーナの天井画。パッと見には相当再発くさい。インレイには”New recording”の文字、さらにケース前面には”ALL NEW RECORDINGS”のシールを貼って新録音であることを執拗にアピールしているのは、きっとそのせいだ。
デビュー盤から25年。録音当時のメンバー表がないのでメンバーの交代の進み具合はよくわからないけど、高齢化はジワジワ進んでいるみたいだ。寄る年波はどうしても声に出る。円熟どころではなくなる。でもパレストリーナの穏やかな旋律と彼らの透明感のある声の相性のよさはいまだに抜群だ。フランドルは実はあまり得意ではなく、イギリスにも苦手が分野がある彼らが最後まで歌うのはきっとパレストリーナだ。この先パレストリーナだけを演奏するようになっても、彼らならOK。
アレグリのミゼレーレは2種類。ア･セイ･ヴォーチにもミゼレーレの録音が2種類あったけど、単調で飽きるミゼレーレはいじったほうがおもしろいかもしれない。いじったミゼレーレも何度も聴けばそれはそれだけど、忘れた頃に聴くのでその都度ハッとできる。ネタが増えるのは大歓迎。
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