Don’t talk – just listen!
Don’t talk – just listen!
The Clerks
(signum: SIGCD174)
イギリスのグループが自分で委嘱や初演をした作品をまとめたCD、というのはこれまでにもヒリヤードとかヴァーサリ･シンガーズとかいろいろあったけど、この「まとめる」というのがいかにもイギリス的な所作のような気がする。今回はザ・クラークス。ついこの間までザ･クラークス･グループを名乗ってASVで活動していたバリバリの古楽グループだったが、グループがとれてザ･クラークスになって、Gaudeamusからsignumへ堂々の進出した（ついでに言えば、Musique en Wallonieにも進出した）。
このCDには知ってそうな知らなさそうな微妙な名前が並ぶ。アントニー・ピッツはトーヌス・ペレグリヌスのリーダー。ガブリエル・ジャクソンはバミューダ諸島の出身で最近売り出し中。特に耳に残るのはジャクソンだ。”The Armed Man”は冒頭はロム・アルメそのもの。コントラファクタ3曲はフライ作曲／作者不詳の3曲の編曲ものだけど、こういう曲の方がザ･クラークスの非古楽的な側面が見えて新鮮。最後のジャクソンのテ・デウムではケンブリッジ大学セント・キャサリンズ・コレッジの合唱団のメンバーを率いてパワフルなソリスト集団然とした感じがとにかくカッコいい。なかなか隅に置けないアルバムである。
Robert Saxton: Five Motets
Anthony Pitts: Thou wast present as on this day
Gabriel Jackson: The Armed Man
Christopher Fox: A spousal verse, 20 ways to improve your life
Three Contrafacta (adpt I.McMillan, E.Wickham, I.Duhig)
Gabriel Jackson: Te Deum
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