a spotless rose
a spotless rose
Gabrieli Consort
(Deutsche Grammophon: 477 7635)
マクリーシュ／ガブリエリ･コンソートのドイツ･グラモフォン・リリース約第2弾。DGからというのが違和感があるけど、そういえばこのグループも一皮むけば普通のイギリスの合唱団だ。タテ糸がしっかり通っている。
全体は、マリア讃歌／受胎告知／イエスの誕生／イエスの死／人々のための祈り、の5つのカテゴリーに分かれていて、前後にマリアを讃える曲を配しつつ、中盤はマリアの生涯を順を追っていくプログラム。
タヴナーは他のグループには常につきまとう悲壮感から解放され、ジョスカンでは感動を反芻するに十分な時間が与えられる。ストラヴィンスキーやムトンまで、初めて聴く曲のように聞こえるみたいなことを思い始める。
ジャケ裏の諸手をあげるマリア像に驚く。 2000年に制作されたこの像は受胎告知されたマリアの喜びを表しているという。喜びが中盤のプログラムを支配する。その支配がパレストリーナにまで及んでいることにはすこし戸惑いがある。スターバト･マーテル。全体のトーンの統一感と決して平坦ではなかったはずのマリアの生涯との間には埋めがたいギャップが生じている。
ハウエルズとか最後の4曲は、本当にベタなイギリスの合唱団そのもの。テネブレの演奏、と言われてもたぶん少しも疑わない。
Ave Regina Coelorum
John Tavener: A Hymn to the Mother of God
Josquin Desprez: Ave Maria
Angelus ad virginem
Igor Stravinsky: Ave Maria
Giles Swayne: Magnificat I
Ave Mater Christi
Jean Mouton: Nesciens Mater
Anon.: There is no rose
Herbert Howells: A Spotless Rose
Thomas Adès: The Fayrfax Carol
Juxta crucem lacrimosa
Giovanni Pierluigi da Palestrina: Stabat Mater
Sancta Maria, ora pro nobis
James Macmillan: Seinte Mari Moder Milde
Edvard Grieg: Ave Maris Stella
Arnold Bax: Mater ora filium
Henryk Mikołaj Gørecki: Totus tuus
Gabrieli Consort / Paul McCreesh (dir.)
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