High Flight
High Flight – Choral Works by Whitacre, Lauridsen & Chilcott
The King’s Singers, The Concordia Choir
(signum: SIGCD262)
懐かしい雰囲気のジャケットだ。、タイトルとプレイヤーの名前がバーンと並ぶ、50年代周辺のモダン・ジャズのアルバムによくありそうなパターン。クラシックのアルバムだからなのか、タイトルもプレイヤーもすこし控えめで、作曲家の名前が一番大きくて、フォントが何となく上品になっているけど。
ウィテカー、ローリゼン（と呼ぶことにした人）、チルコット。売れてる3人の作品をキングス・シンガーズが演奏するというプログラム。名刺代わりみたいな最初の3曲は、本領の練れたアンサンブルが聴ける。カウンター・テナーがいつもながらちょっとくすぐったい。ローリゼンとウィテカーならポリフォニーのような上手い混声の合唱団が好みだけど、やはりこの演奏には驚かないわけにはいかない。
続くチルコットの増幅版Even such is timeも、いかにも彼らが得意そうな小品。手慣れた感じが出ている。ここまではいかにもキングス・シンガーズ・アルバムといった感じ。
後半はコンコルディア合唱団の演奏がミックスされて雰囲気が変わってくる。この合唱団はアメリカ・ミネソタ州にあるコンコルディア大学という大学の合唱団。悪くない合唱団だけど、2003年に単独で録音して自分の大学のレーベルでリリースしていたらしいウィテカーのCloudburstとローリゼンのO magnum mysteriumの2曲を収録したのは余計だったかもしれない。キングス・シンガーズのピンと張りつめたアンサンブルの後に聴くと、わずかな緩さがかなり気になる。彼らがキングス・シンガーズと共演している3曲、ウィテカーのThe Stolen Child、チルコットのHigh FlightとA Thanksgivingは2010年の録音で、ここでは結構渡り合ってた感があっただけに惜しい。はっきり損している。
Bob Chilcott: Oculi omnium (KS) (rec.2011)
Morten Lauridsen: O nata lux (KS) (rec.2011)
Eric Whitacre: Lux aurumque (KS) (rec.2011)
Bob Chilcott: Even Such is Time (KS) (rec.2011)
Eric Whitacre: Cloudburst (CC) (rec.2003)
Bob Chilcott: High Flight (KS, CC) (rec.2010)
Eric Whitacre: This Marriage (KS) (rec.2011)
Morten Lauridsen: O magnum mysterium (CC) (rec.2003)
Eric Whitacre: Alone (KS) (rec.2011)
Eric Whitacre: The Stolen Child (KS, CC) (rec.2010)
Bob Chilcott: A Thanksgiving (KS, CC) (rec.2010)
Echoes
The Concordia Choir
(Concordia Records)
tag: The Concordia Choir | The Kings Singers
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