John Taverner: Imperatrix inferni
John Taverner: Imperatrix inferni
Alamire
(Obsidian Records: CD707)
かつて、ザ･シックスティーンのタヴァナー録音を聴く度に、声に制圧されたような気分になったものだ。彼らのあのハイペリオンのシリーズ以来、タヴァナーがまとめて録音されることがほとんどなかったけど、それは彼らが他のグループを制圧してしまったからかもしれない。
アラミレがタヴァナーを録音するのも、たぶんこの1枚だけだろう。アラミレのプログラムはジョスカン、トムキンズ、ヴェルドロ、ゼンフルときてまたイギリスに戻って、オムニバスもあって、という按配で、どこに向かおうとしているのかよくわからないけど、どこかに留まるつもりがないということはよくわかる。
全8曲。久しぶりに制圧された気分だ。強力ソプラノが揃ってこその感覚だと思っていたけど、バランスのよいアラミレの演奏を聴いてみると、どうやらそういうわけでもないらしい。こちらはしっかり制圧されているのに、アラミレの方は妙に余裕があるのだ。嬉しくてすこし悔しい。
最後に鎮座する O Splendor gloriae は、ザ･シックスティーンのシリーズの中でもいちばん気に入っていたモテット。フィナーレへ向かっての高揚感がいい。何度でも制圧されたい。
Taverner: Quemadmodum
Taverner: Audivi Vocem
Taverner: Ave Dei Patris Filia
Taverner: Dum Transisset Sabbatum
Taverner: Mater Christi
Taverner: Gaude Plurimum
Taverner: Hodie Nobis Celorum rex Gloria
Taverner: O Splendor Gloriae
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