Signals from Heaven

Am Abend aber desselbigen Sabbatas BWV42

J.S.Bach: Cantatas Vol.36
Bach Collegium Japan
(BIS: BIS-SACD-1611)

相変わらず大地は揺れ続けているけれども、この頃のカンタータの復活の喜びと安心感にいくらか救われる思いがする。教徒でない自分がそうなのだから、教徒にとってそれらはきっと揺るぎないものであるはず。

復活節後第1主日のためのカンタータ第42番「この同じ安息日の夕べに」。ユダヤ人を恐れて家に鍵をかけていた弟子たちの前に復活したイエスが現れる。その場に居合わせなかったトマスは他の弟子にイエスの復活を告げられても信じず、イエスが目の前に現れて信じるに至る。トマスに言う。「見ないで信じる者は幸いである。」

第1曲はカンタータであることを忘れてしまいそうなオーボエとファゴットの協奏曲風のシンフォニア。自筆譜のタイトルが「教会コンチェルト」というのもよくわかる。そういえばオーボエやファゴットがしっかり表情をつくるカンタータが好きなのだった。第3曲のアルトのアリアは「主の名において2人、3人と集まるところには、イエスもその中に立ってアーメンを唱える」と歌う。10分はかかる長いアリアも協奏曲風でさわやか。安らかでさえある。全盛期のレーヌもいいけど、ブレイズの細身の声が耳になじむ。

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