Buxtehude: Membra Jesu Nostri / Concerto Vocale

2007.01.07 | baroque |

Buxtehude: Membra Jesu Nostri, BuxWV 75

Buxtehude: Cantates
Concerto Vocale, René Jacobs (dir.)
(harmonia mundi: HMC901333)

指揮者としてのヤーコプスは、カヴァッリの「ジャゾーネ」のようなイタリア・バロック・オペラの復興運動に始まり、バロックと古典派のビッグ・ネームを手広くやっている。最近の興味の中心はモーツァルトとヘンデルあたりか。最近はそうでもないけど、初期のアプローチはいかにも歌手出身という感じ。このCDでは、ソリスト5名ですべての声楽パートを演奏。この作品の本来の姿らしいけど、歌い手の個性が演奏全体を動かす編成は、彼のキャリアからすれば当然かも。らしくない荘重さをキープするコープマンに対して、ヤーコプスは合唱とソロの対比を捨てて淡白になる代わりに統一感を獲得する。ソリストの活躍で音楽はむしろ雄弁。この点は評価が分かれるかもしれないが、こういう演奏も嫌いじゃない。

Concerto Vocale :
　Martina Bovet, Maria Christina Kiehr (S), Andreas Scholl (C-T)
　Gerd Türk (T), Ulrich Messthaler (B)

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