Himmelskönig, sei willkommen BWV182
J.S.Bach Cantatas Vol.2
The Amsterdam Baroque Orchestra & Choir
(Challenge Classics: CC72202)
棕櫚の主日。一昨年は4月17日、昨年は4月1日だった。今年はまだ3月。
この主日のための唯一のカンタータ第182番「天の王よ、あなたを歓迎します」。前にも書いたことを思い出してみる。マタイによる福音書第21章第1節から9節までに記されたエルサレムに迎えられるイエスのエピソードをさらに普遍化した「イエスを迎え入れる私たち」の歌。約9分にわたる第5曲のアルトのアリアがピークだけど、第1曲のソナタから最終曲の合唱に至るまで随所に登場するリコーダーの伸びやかな音色は魅力的だ。3月に聴くと春の訪れを感じさせる。
カイ・ヴェッセルは日本での露出度が低いかもしれない。コープマンのカンタータ・シリーズに参加するソリストのひとりであり、BCJのシリーズでも数曲に顔を出しているけど、個人的にはヘレウェーへの第66番と復活祭オラトリオの印象が強い。アンリ・ルドロワ的な含みのある声はときどきは聴きたくなる。
このカンタータはヴァイマール時代の1714年に初演され、ライプツィヒ時代の1724年に受胎告知の祝日のためのカンタータとして再演されたという。コープマン盤にはこの再演版として第1曲と第7曲が収められている。オーボエ・パートが追加されたりして、すこし趣きが変わっている。
Kai Wessel (A)
Christoph Prégardien (T)
Klaus Mertens (B)
1. Sonata
2. Chor: Himmelskönig, sei willkommen
3. Recitativo(B): Siehe, siehe ich komme
4. Aria(B): Starkes Lieben, daß dich, großer Gottessohn
5. Aria(A): Leget euch dem Heiland unter
6. Aria(T): Jesu, laß durch Wohl und Weh
7. Choral: Jesu, deine Passion
8. Chor: So lasset uns gehen in Salem der Freuden
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