Music by Thomas Tallis
Vocal Group Ars Nova
(Kontrapunkt: 32003)
デンマークの混声グループ、ヴォーカル・アンサンブル・アルス・ノヴァがコントラプンクトに残した何枚かのCDの中の1枚。少人数のグループによるタリス録音がリリースされ始めた頃の録音で、当時は存在感があった。
全5曲のうち1曲は鍵盤による。声楽による演奏は4曲であわせて37分程度。これは寂しい内容。ほとんど冒頭の Videte Miraculum とエレミアの哀歌しかない。Videte Miraculum はちょっと散漫な演奏で、もっと歌ってほしい場面で弛緩している。責任はソプラノにありそう。ただ、女声の発声の柔らかいからそう思うのかも。エレミアの哀歌は、アルトが上声。テノールの発声が細く硬く、アルトとは合わない。もっとも、最初から合わせることを放棄しているようでもある。イギリスの硬めの発声に疲れた耳にはむしろ心地よいかも。北欧のアンサンブルとしては珍しい柔らかい声。
Videte Miraculum
Felix namque I (harpsichord)
O nata lux
Salvator mundi
Felix namque II (harpsichord)
The Lamentations of Jeremiah I & II
Vocal Group Ars Nova:
Henriette Bonde-Hansen, Pernille Bruun, Eva Hess Thaysen (S)
Mette Greiffenberg, Lene Lorentzen, Agnete Christensen, Ivan Hansen,
Kim Nandfred (A / C-T)
Palle Jensen, Villy Rosengren Nielsen (T)
Stefan Cushion, Henrik Lund Petersen, Claus K. Hansen,
Carl-Gustav Ekström (B)
Lars Ulrik Mortensen (harpsichord)
Bo Holten (dir.)