J.S.Bach: Cantatas / Thomas Quasthoff
J.S.Bach: Cantatas
Members of the RIAS Kammerchor, Berliner Barock Solisten
Thomas Quasthoff (B-Br), Rainer Kussmaul (dir.)
(Deutsch Grammophon: 00289 477 5326)
Ich will den Kreuzstab gerne tragen BWV 56
Der Friede sei mit dir BWV 158
Ich habe genug BWV 82
ある意味ゲルギエフよりも野性味あふれる顔のクヴァストホフが、バッハ･アルバムをリリース。器楽はベルリン・バロック･ゾリステン。ライナー・クスマウルが率いるこのグループはBPOのメンバーで構成されていて、弦楽器はモダン楽器ながら弓はバロック・スタイルとのこと。アバド時代以降、BPO演奏スタイルをピリオド・アプローチ方面へ劇的に変化させていて、その首謀者がクスマウルらしい、ということを聞いていたので、BBSに関心があるというよりもBPOがバッハをやったらどうなるんだろう、という興味もあってゲット。
ピリオド楽器に親しんだ私の耳にも違和感なく音楽が浸透。メインのソロ･カンタータの82番ではアルブレヒト・マイヤーのオーボエが相当に歌いこまれていて、クヴァストホフとのデュエットがいい。クヴァストホフの柔らかく、ディースカウみたいに明るめの声は、表現の幅が広く鋭い。でも表現を上手に包みながら明晰さもキープ。ゲルネの深く黒いバスとは対照的だ。
56番と158番にRIASのメンバー13名が参加。当然彼らも目当て。ちょい役だが豪華だ。
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