Ich bin vergnügt mit meinem Glücke BWV84
Bach Cantatas 20 – Naarden / Southwell
The Monteverdi Choir / English Baroque Soloists
(Soli Deo Gloria 153)
復活節前第9主日。今年も「ぶどう園の労働者」の季節がやってきた。ぶどう園の主人が、朝から働いた者にも夕方からすこし働いた者にも同じ給金を与えたので、朝から働いた者が不満をもつ。
現世的には不条理なこの福音書章句の意味を、カンタータ第84番「私は自分の幸福に満ち足りている」は説明してくれる。神の恵みとは、ぶどう園の給金が労働の対価であるように信仰の対価であるということはない。その意味は人間の理解が及ぶものではなく、得られたら儲けもの、という心細いものだ。でも、得られるかどうかとは関係なしに信仰しなければならない。
ソプラノが大部分を歌う、ほとんどソロ・カンタータのような全5曲。ミア・パーションの華やかな歌声には、慎ましさの要素は乏しいけど、人間の小ささを自らに言い聞かせたり、満ち足りたと宣言する場面では、力強さを発揮する。終曲は第27番や第166番のカンタータでも歌われる渋いコラール。モンテヴェルディ合唱団は合唱団というよりメンバーがそれぞれ思いのままに歌っているという風で、妙なるリアリティがある。
Miah Persson (S)
1. Aria (S): Ich bin vergnügt mit meinem Glücke
2. Recitativo (S): Gott ist mir ja nichts schuldig
3. Aria (S): Ich esse mit Freuden mein weniges Brot
4. Recitativo (S): Im Schweiße meines Angesichts
5. Choral: Ich leb indes in dir vergnüget
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