Josquin
Sydney Chamber Choir
(Tall Poppies: TP054)
シドニー室内合唱団は75年設立の混声合唱団だ。ルネサンスから20世紀の作品、映画音楽等もレパートリーにしていて、芸域が広い。オージーなタリス・スコラーズ的雰囲気がある。
このCDは彼らの唯一のジョスカンのミサ録音。平板で高音がやや苦しい箇所もあるけれど、輝くソプラノ、ややダイレクトな男声、素朴なサウンドは、ポメリウムに近いかも。ムジカ・フィクタの扱いがタリス・スコラーズに慣れた耳には新鮮だ。ライナーノートにはローウィンスキー校訂新ジョスカン全集が推奨する方法によるムジカ･フィクタだとある。かつて、ピーター･フィリップスはインタビューの中で、録音時に使用したチェスター出版譜ではなく、別の楽譜を使っていきたいと発言していた。タリス・スコラーズ盤のムジカ･フィクタは現代の和声の感覚を意識しているらしい。
タリス・スコラーズ盤との聴き比べが楽しい。
Illibata Dei, Virgo nutrix
Ave, Christe
Plainchant: Pange lingua
Missa Pange lingua
Absalon, fili mi
Inviolata, integra, et casta es Maria
Sydney Chamber Choir:
Peter Alexander, Kylie Anderson, Megan Aplin, Anne Bischoff,
Deirdre Bridgwood, Peter Bridgwood, David Cervi, Bronwyn Cleworth,
Trish Henton, Rob Hughes, Katrina Jenns, Bill Kempster, Alison Lockhart,
Ben Macpherson, Michael Mitchelmore, Kurt Olofsson, Ian Oi, Sally Ross,
Natalie Shea, Malcolm Sinclair, Liz Strasser, Gillian Taylor, Greg Wadeson
Nicholas Routley (dir.)